現在の医療では完治しないと言われるAGAですが最先端の再生医療の分野ではその常識を覆すかもしれない研究が着々と進んでおり未来の完治への希望の光が見え始めています。その筆頭が毛包再生医療でありこれは患者自身の後頭部などから少量の毛包を採取し実験室で培養して毛を生み出す細胞(毛球部毛根鞘細胞や毛乳頭細胞)を大量に増やした上で再び頭皮に移植するという技術です。この治療法が実用化されれば自分の細胞を使って無限に髪を増やすことが可能になり一度の治療で生涯にわたって髪が生え続ける真の完治が実現する可能性があります。現在すでに一部の大学や企業で臨床試験が行われており安全性や有効性のデータが蓄積されつつありますが実用化までにはまだ数年から十年程度の時間がかかると予想されており費用も高額になることが見込まれます。またiPS細胞を使った毛包作成の研究も進んでおりこれらが確立されればドナーとなる自分の髪が少ない人でも治療が可能になるでしょう。しかしこれらの技術が一般に普及するのを待っている間にもAGAは進行していきますので現時点では既存の治療薬で進行を食い止めておくことが最善の策であることに変わりはありません。再生医療は夢物語ではなく現実の延長線上にある未来ですので今ある髪を大切に守りながら技術の進歩を待つというスタンスが賢い選択です。いつか「AGAは治る病気」として歴史の教科書に載る日が来るかもしれませんがそれまでは地道なケアを積み重ねてその日を迎える準備をしておきましょう。SNSやブログで「半年でフサフサになった」「完全に治った」という劇的なビフォーアフター写真付きの体験談を見ると自分も同じようになれると期待してしまいますがAGA治療の効果には個人の体質差という越えられない壁があることを冷静に認識しておく必要があります。AGA治療には明確な終わりがないため「やめどき」を見極めるのは非常に難しい決断ですがいくつかの具体的な判断基準を持つことで迷いを減らすことができます。まず年齢的な基準として六十歳や六十五歳といった定年退職のタイミングが一つの目安となり社会的な役割の変化とともに見た目へのこだわりが薄れ自然な加齢現象としての薄毛を受け入れやすくなる時期でもあります。次に家族構成の変化として子供が成人したり孫が生まれたりして「かっこいいパパ」から「優しいおじいちゃん」へとセルフイメージがシフトした時も卒業の好機です。また健康上の理由として肝機能の低下や持病の薬との飲み合わせなどでAGA薬の継続が難しくなった場合は体優先でやめるべきでしょう。