僕がAGA治療で手に入れた髪と濃くなった腕毛
三十代に突入し、みるみる後退していく生え際に絶望していた僕が、一大決心でAGA治療を始めてから、早一年が経ちました。結論から言うと、治療を始めて本当に良かった。鏡を見るのが苦痛だった毎日が嘘のように、今では自信を持って人と話せるようになりました。抜け毛は明らかに減り、細く弱々しかった髪にはハリとコシが戻り、諦めかけていた生え際にも確かな産毛が顔を出しています。しかし、この治療は僕に髪の毛以外のものももたらしました。それは、やけにたくましくなった腕毛と胸毛です。治療を始めて数ヶ月経った頃、ふと自分の腕を見たときに「あれ?」と違和感を覚えました。明らかに以前より毛が黒々と、そして長くなっているのです。最初は気のせいかと思いましたが、胸元も同様で、その変化は確信へと変わりました。医師からは副作用の可能性として聞いてはいましたが、実際に目の当たりにすると少し戸惑ったのも事実です。正直、Tシャツ一枚になった時に気になることもあります。でも、不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。なぜなら、僕にとって腕毛が濃くなることの悩みは、薄毛の悩みとは比べ物にならないほど小さかったからです。失いかけていた頭髪が戻ってくる喜びの前では、体毛の変化など些細なこと。むしろ、薬がしっかり効いている証拠なのだと、前向きに捉えることすらできました。薄毛という一つの大きなコンプレックスから解放されたことで得られた精神的な余裕は、僕の価値観さえも変えてくれたのかもしれません。髪と共に自信を取り戻した今、たくましくなった腕毛も、なんだか自分の個性のように思えて愛おしく感じています。