後頭部の薄毛に気づいた時、「これは、セルフケアで様子を見るべきか」「それとも、すぐに専門の病院へ行くべきか」と、その判断に迷う方は少なくありません。皮膚科や、AGA専門クリニックを受診するのは、少し勇気がいることかもしれません。しかし、いくつかの「危険信号」が現れた場合は、もはや悠長に構えている暇はありません。手遅れになる前に、専門医の診断を仰ぐべきです。まず、抜け毛の量が、急激に増加した場合です。季節の変わり目など、一時的に抜け毛が増えることは誰にでもあります。しかし、シャンプーの時や、朝、枕を見た時の抜け毛の量が、明らかに「異常」と感じるレベルで、数週間にわたって続く場合は、何らかの脱毛症が、急速に進行している可能性があります。次に、頭皮に、かゆみ、赤み、湿疹、あるいは痛みを伴う場合です。これは、脂漏性皮膚炎や、接触性皮膚炎といった、頭皮の炎症が起きている明確なサインです。炎症を放置すると、毛根がダメージを受け、抜け毛がさらに悪化する可能性があります。また、コイン大の、円形の脱毛斑ができた場合は、円形脱毛症の典型的な症状です。自然に治ることもありますが、多発したり、拡大したりするケースもあるため、早期に皮膚科を受診するのが賢明です。さらに、髪だけでなく、眉毛や、体毛も薄くなってきた場合は、甲状腺機能の疾患といった、全身性の内科的な病気が隠れている可能性もあります。そして、セルフケアを半年続けても、全く改善が見られない場合も、専門医の出番です。あなたの薄毛の原因は、セルフケアでは対応できない、AGAなどの、より専門的な治療が必要なものである可能性が高いです。これらのサインは、あなたの髪と体が発している、重要なSOSです。それを無視せず、勇気を出して、専門家の扉を叩くこと。それが、後悔しないための、最も確実な一歩です。
後頭部薄毛、病院へ行くべきサインとは